速読能力の構成要素(3)──認識視野

 速読能力の第3の要素、これは識能視野です。
■認識視野の定義

 速読能力の構成要素の1つで、
 視覚で捉える対象を正確に意識して知覚できる視野の広がりがどの程度の空間的広がりを有しているかという空間的構成要素。

認識視野と潜在視野

 例えば、私たちが机の上でものを書いているとしましょう。その時鉛筆の先や書いている文字ははっきりと認識できるでしょうが、その横に置かれている消しゴムや机の上に置かれている本などは漠然とあることは見えているが、その形状や色まではなかなか認識できないと思います。

 この、はっきりと対象の形状まで見ることができる視野の範囲を「認識視野」とよび、はっきりと対象の形状までは見ることはできないが、対象の大体の形状や色などは見ることができる視野の範囲を「潜在視野」と呼ぶことにしましょう。




認識視野の変化


 そしてこの認識視野の範囲というものは、見る対象によって変化します。

 例えば、われわれが名画を見ているとしましょう。その名画全体の印象を得ようとするとき、その絵全体を一つのイメージとして捉えるような面的な認識視野をもっているといえます。

 これに対して、本を読むときの認識視野はどうでしょうか?

 ほとんどの人は、今自分が読んでいる文字の周囲のみに認識視野が収束し、それ以外の部分は潜在視野となってしまっているのが通常の状態です。これは実際に本を手にとって読んでみて、自分の認識視野がどれくらいのものであるかを確認してみればよくわかるはずです。

 このように、対象が文字情報である場合と文字情報でない場合で認識視野の範囲というのが異なっています。

 そして、われわれは文字情報を見たときに、読んでいる部分のみに認識視野を集中するという条件反射が形成されてしまっていることがわかります。

認識視野を拡大する

 ここに、文字情報を見たときに、認識視野を点のように集中してしまうような習慣からも脱却し、面全体に行き渡るような目を開発する必要があります。

 Speed Readingでは、一連の「認識視野拡大トレーニング」によって、一度に見ることができる情報の量を多くできるような目を開発していきます。

認識視野を発達させることに関係するトレーニングを行うときの注意

 ただ、認識視野を発達させようとするときに、注意すべき点は、無理に全体を同時に見ようとしないということです。もしそのような姿勢でトレーニングに臨みますと、逆に目の筋肉系に緊張が起こるだけになってしまい、視野の柔軟性が逆に損なわれます。

 あくまでもゆとりをもって、眼を楽にして全体を眺められるような姿勢で臨んでください。

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