速読能力の構成要素(4)──多元的意識野
速読能力の第4の要素、これは多元的意識野です。
同じ文章でも、その読んでいる文章の理解のスレッドを1系列ではなく、複数の異なった系列でスレッドを動かすことができれば、1度に処理できる情報処理の量が増え、結果として読書スピードの増大につながります。 例えば、音楽の世界−−特にバロック音楽などでは、複数の等価値の旋律が複雑に絡み合い楽曲が進行することがよくあります。もし仮に、本来人間の情報処理が1系しか対応していないのであれば、複雑な対位法によって書かれたスコアを同時進行的に演奏することは至難の業でしょう。 しかし、音楽家はそのような複数の旋律が同時に進行していてもそれらのスコアを簡単に演奏します。 これは人間が本来もっている情報処理回路が1系だけに限られないという例ですが、これと同じで読書においても1つの話の流れだけを時系列に追っていく必要はないわけです。 ページをまるごとのみこむようにして情報移入し、後の理解の段階では、意識を分化させて、全体の流れをつかむようにする、これがSpeed Readingでめざす多元的意識野の状態です。 多元的意識野を開発するための対策 多元的意野は、もともと脳の分担でいえば、右脳が担当している分野です。 よってこの能力を開発するには、複数の対象を同時進行的に意識できる訓練をする、かつそれは右脳の担当するイメージを積極的に使うことによって実現できます。 速読用のトレーニングとしては、複数の行をまとめて同時に読むトレーニングや、多元的意識野のトレーニングがこれに該当します。 誤解を避けるために 誤解しないでいただきたいのは、ここでご説明しているのは、意識の分化に関することであり、実際に情報を入力する際に、異なった系列で入力するという意味ではありません。
人間には2つしか眼がありません。よってもしこの2つの眼をそれぞれ別々に動かし、別の対象を追いかけるという器用なことができたとしても、追いかけることのできる対象の数は2系列が限度になります。 この多元的意識野ではそのようなことを言いたいのではなく、まず視覚によって1つの映像をがバっと捉えると、それを解析するプロセスを並列的な意識の糸によって理解するという意味です。 |
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